haru_z1kのブログ

30年勤めた国家公務員を中途退職し、ボリビアで中山間地農業をやっていましたが、実家の事情で急きょ帰国しなければならない羽目に...。ボリビアには当分戻れそうにないので、これ以上ボケが進まないように、ニュースや生活の中から頭の体操をしていこうと考えています。

コークス炉が爆発? 蚊が来年以降も?

一昨日(9月3日)の午後7時のNHKTVで、新日鉄住金名古屋製鉄所のコークス炉付近で爆発があったというニュースを見ました。石炭貯蔵施設での爆発ということと当該事業所では今年4回も黒煙を発生させる事故があったということで、「補修工事でもやっていたのかな。けっこう怪我人がででるけど、死者がいないみたいなので不幸中の幸いだな。」なんて思いながら、食事を済ませました。


新日鉄住金で爆発か 15人が重軽傷 愛知 NHKニュース

今朝、原因についての続報が有り、石炭貯蔵施設に、長期間(三日間)保存していて発熱していた石炭が原因とのことでした。


製鉄所爆発 石炭3日間保管し蓄熱か NHKニュース

仕事柄、製鉄所等にも立入検査したことがあり、北九州、宇部、大分、鹿島にある事業所には行ったことがあるのですが、石炭は大量に保管していると自然に発火するため、基本的に雨ざらしで保管してあり、時折、放水し冷却していました。使用する際に屋根付きの建屋に移動または直接加工するのですが、発火しやすいという石炭の性質上3日間も建屋内に保管していたというのは信じられません。製鉄所に限ったことではありませんが、大手事業所のマニュアルは、恐ろしくしっかりしているので、他に原因があったという気がしてなりません。

ただ、この手の事業所ではコスト削減のため、協力会社員にかなりのしわ寄せをしているところもあるので、本社員の横暴が事故に繋がった可能性もあります。東京電力なんか良い例でしょう。警察も業務上過失傷害の疑いで捜査するようですので、警察及びマスコミにはきちんとした対応を望みたいと思います。

特に、マスコミは、スポンサーである大手の企業を根本から批判する記事は、まず書きませんから・・・。最近ではマクドナルドの件が良い例でしたね。

この事件については、今後の推移を注視していきたいと思います。

 

さて、ここからが本題です。

最近ちょくちょくタダ飯食いに来る甥っ子が、昨日(9月4日)夕食を食べていると「コークス炉が爆発して、よう死者がでんかったね。」と言うではありませんか。

私は、情報リテラシーに疎い甥っ子が勘違いしていたのだろうと思い、「コークス炉が爆発したらものすごい大騒ぎになるぞ。ニュースはちゃんと聞かんといかんといつもゆうとろうがぁ。」とお説教してしまいました。

昨日はこれで終了していたのですが、今朝、グーグルで「コークス炉 爆発」と検索してびっくり。MSNとNNNでコークス炉そのものが爆発という誤報を見つけてしまいました。あ〜。甥っ子に今度コーヒーでも奢らなきゃ・・・。


「コークス炉が爆発」新日鉄住金名古屋製鉄所、搬送6人重傷者も 再爆発の恐れ - MSN産経ニュース

 

今はどうか知りませんが、MSNは、WindowsIEを使うと一番最初に表示されるサイトでした。パソコンに疎い幹部クラスが、時々、このMSNの誤報に基づいた話題を披露することがあったので、私がセットアップしたパソコンは、その場で、デフォルトで表示されるHPを、検索ページ又はロータスノーツのログイン画面に変える作業をしていました。それでなくてもバカな上司に要らぬ仕事を押しつけられているのに、MSNの誤報に基づく知ったかぶりで、更に更に、仕事を増やされるのは堪ったものではありませんでしたから。

 

私は新潮や文春そしてSPA等週刊誌をほとんど読みません。記事の内容に信憑性の全くないものや読者の射幸心を煽る目的の記事が多く、誤報(記者が読者に期待を持たせるまたは誤解を与えるため文言を倒置したり錯覚を与えるものを含めます。)が多いからです。MSNもYahoo newsも誤報が多いので、できれば読みたくないのですが、ググるとかなりの確率でMSNの記事がトップに入ってきますし、速報性と記事の量の多さでは確かに群を抜いている感があります。

そういえば、慰安婦関連の記事を検索すると、ほぼ100%MSNがヒットするのは、朝日vs産経なので理解できるのですが、普通の記事でもかなりの確率でMSNが上位に上がってきますね。Amazonと同じくらいヒットします。これって何かの陰謀なのでしょうか。まぁ、お金と手間さえかければ検索の上位にくるのは周知の事実ですが・・・。

 

でも、MSNを見ると、短時間で「いい加減だなぁ」と思う記事に「多く出会える」ので情報リテラシーを勉強したい人には良いかもしれません。

その1例として今日見つけた次の記事を紹介します。


【デング熱】来年以降も国内感染の恐れ 蚊、広範囲に分布 専門家「駆除が不十分」 - MSN産経ニュース

この記事の一番最後に書かれている部分を抜粋します。

来年以降も国内感染が発生する恐れがあり、小林氏は「全国の公園・神社仏閣で、蚊の密度を下げる対策を継続的に実施することが重要だ」と警告している。

この部分を読む限りでは、国立感染症研究所の小林睦生名誉研究所員が、デング熱の蚊が生き残っていたのでは、来年以降も再びデング熱が発生すると言っているとの印象を与えます。

そして、この記事の少し前段で、小林氏が蚊の活動範囲を「75メートルという範囲に根拠が無い」と話していたという前振りをすることで、デング熱を媒介するヒトスジシマカが「ウイルスは卵を介して次世代に拡散しない」という『常識』に疑いを持たせる効果を与えています。

 

果たして、本当にそうでしょうか?

 

小林氏が述べている「75メートルという範囲に根拠が無い」というのは、蚊が強風や人等について移動することもあることから間違っていません。皆さんも田畑や山林近くに停車していた車の中に蚊が多くいた経験がありませんか? 蚊は二酸化炭素に寄ってくるので、二酸化炭素濃度の高い車の中によく侵入しています。車で移動したら75メートルなんて意味ないですよね。

そして、今回、代々木公園での感染が報道されたあと、次々と代々木公園を訪れた経験のある人が医療機関で診察し、デング熱に感染していたことが判明しました。既に50名以上ということですから、マスコミ効果はすごいと思います。

一方、地方の公園や神社等、①人がある程度集まりやすく、②蚊もいて、③感染しやすい場所はどうでしょうか。たとえ感染していたとしても、かなりの高熱にならない限り自分がデング熱に罹っていると考える人は少ないでしょうし、医師も、血液検査までしない可能性が高いと思います。

小林氏はデング熱の国内侵入が確認され、ある程度の広がりが確認されているのだから、今のうちに、予防的に全国の公園、神社仏閣で蚊の密度を下げることが重要だと述べているのでしょう。感染拡大に繋がるような場所の蚊の濃度を下げておけば、症状が軽く病院に行っていない感染者から感染が拡大するリスクを下げることができるのですから。

 

直接、小林氏に確認したわけではありませんが、専門家であれば、デング熱が既に全国に拡散し、来年以降も継続して発生する可能性が高いと思わせるような発言をするはずがありません。間違いなくMSNのねつ造、ミスリーディングです。

 

不安や怒りを煽って記事の読者を扇動又は誘導し読者を増やす。まぁ、センセーショナルを謳った販売促進が目的なのでしょうが、やり方はMSNが嫌っている朝日と全く同じです。よくこれで他紙を批判できるなとつくづく関心します。

ちなみに、厚労省が敢えて蚊の活動範囲に言及していたのは、パニックを避るためだと考えられます。代々木公園という場所柄と夏休みというイベントが発生しやすい期間から考えると、まだ、全国的な広がりがあると断言するには時期尚早と判断しているのだと思います。

厚労省の担当者が、交代で徹夜して全国の担当者から情報収集している姿が目に浮かびます。午後6時過ぎると空調切られちゃうのは今も同じなのかな。東京都以外でデング熱の感染の広がりが確認されたとき初めて、厚労省の役人の技量が明らかになりますが、小林氏が述べるような対応が直ちに実行されることでしょう。

そうはいっても個々人の対策も重要です。8月29日と9月3日のブログでも紹介しましたが、今のうちに防虫グッズを購入して、いざというときに備えておきましょう。

 

余談

甥っ子が最近はまっているコーヒーは、ファミマのカフェフラッペ、税込み250円でかき氷の入った大きめのカップを購入し、セルフサービスで、コーヒーを入れるコンビニコーヒーですが、コーヒーサーバーでコーヒーを注ぐ前に、ある程度手でもみほぐしてかき氷をばらしておくのがコツです。コーヒーを入れたらよく混ぜて備え付けのキャラメルシロップやシナモンを入れて飲むとなかなか飲み応えがありますよ。こういうときだけは、近くにスタバが無くて良かったとつくづく思います。消費税上がってからは、一杯に600円近く払ってますから。

ということで甥っ子に奢るコーヒーはカフェフラッペで決定です。


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