拡大する御嶽山噴火被害
平成11年から名古屋に4年間ほど住んだ経験があり、岐阜県へは年に5〜6回ほど、仕事で出張していましたが、御嶽山については、全くといってよいほど知識を持ち合わせていませんでした。
そのような理由で、今回、御嶽山が噴火したというニュースを見ても、岐阜の更に山奥ならば登山客は少なかったのだろうなんて、あまり気にしていませんでした。
ところが、時間が経つにつれて被害を受けた方の人数がどんどん増えていき、これはとんでもない災害なのだと気づかされました。
昭和54年にも噴火していたそうなので、その時の被害を調べて見ましたが、インターネット上では当時の被害は確認することができず、今日のNHKニュースから推測すると人的被害は出ていなかったようです。
そこで生じた疑問があります。
ひょっとして、御嶽山が観光地化したのは、比較的、最近のことではないのか?
九州には活火山が多くあります。阿蘇の中岳は有名ですが、河口付近には分厚いコンクリートで作られたシェルターがいくつもあります。このシェルターに避難していても、大きな噴石の直撃を受ければ命の保証がないことも知っています。
鹿児島の桜島は絶えず噴火を続けており、私も旅行中に火山灰で被害を受けたことが2回あります。雲仙の普賢岳は、火砕流が発生する前までは、バイクで年に一回は旅行していたのですが、噴火口に近づいたことは一度もありません。
そして地震に比べて比較的予知が簡単だと言われている噴火でも、最近の研究では、水蒸気爆発(噴火)は、ほとんど予測できないことが判ってきています。
活火山に登山する側には、非常に危険なところに行くのだという自覚が、そして、登山道を整備して招きいれる側には、非常時の安全を確保するという危機管理意識が必要だと思います。
過去に大規模な噴火が無く35年ぶりの噴火となれば仕方の無いことなのかもしれませんが、現在も御岳山中に取り残されている方々の一刻も早い救出を心から祈っています。