haru_z1kのブログ

30年勤めた国家公務員を中途退職し、ボリビアで中山間地農業をやっていましたが、実家の事情で急きょ帰国しなければならない羽目に...。ボリビアには当分戻れそうにないので、これ以上ボケが進まないように、ニュースや生活の中から頭の体操をしていこうと考えています。

齢54からの就職活動(その3)コンビニの面接を受けました。

前回からの続きです....

①面接の準備をする

面接には個別面接と集団面接があります。今回は集団面接を想定しました。私は両方とも応募する側も審査する側も経験がありますが、ブランクがあるので、考えながら質疑応答していたのでは不自然に間ができてしまいます。それで、今回は、少し喋りすぎるくらい喋ろうと決めます。今回の面接は次からの面接に対応するための練習で構わないと割り切ることにしました。むしろ、最初にさらけ出せるところを、さらけ出してしまったほうが後が楽です。2〜3人の集団面接形式では早く喋った者勝ちですから。

面接官はおそらくコンビニのオーナー。オーナー研修等で面接・採用のコツを勉強しているはずです。

そんなことを考えながら想定される質問を考えます。

応募動機は、「勤務時間帯の都合」「徒歩通勤可能な場所」「Rの将来性への期待」「私が社会復帰するための第一歩」で脚色や隠す必要はありません。

退職理由は、「民主党のばらまき政策への不安」「組織統合による将来への不透明性」でこちらも隠す必要はありませんが、私が内部告発した経験を持つことは伏せておくことにしました。

伝えておくべき事は、「現在、年金も国民健康保険にも加入していないこと」「妻がボリビア人であること」「妻名義で牧場と貸倉庫を持っていること」「貸倉庫と自宅の建設費用の借金が日本円で1200万円ほどあること」にしました。これらは、普通、喋る必要が無い事項なのですが、週2〜3回程度のコンビニの収入だけでは、おそらく、年金と国民健康保険の掛け金を払い始めると赤字になります。生活保護受給者が増えるのは当たり前ですねぇ。一生懸命働いても赤字になるのですから。また、1ドル110円という円安状態で私がボリビアに仕送りする可能性はたいへん低いのですが、まったく可能性が無いわけではありません。数ヶ月の収入から試算して、さらなる転職を検討する必要があるかもしれないので、その可能性は相手に伝えておく必要があると考えました。

 

②面接を受ける

面接当日。秋晴れの良い天気です。自宅からゆっくりと歩いて応募したコンビニまで行きます。実際にかかる時間を確かめるためですが、ほぼ予想どおりに着きました。約束の時間の1分前、裏口の方から入りました。名前を告げて、待つこと3分。オーナーさんの案内で事務室に入ります。オーナーさんと店長さんのふたりが面接官で、面接を受けるのは私ひとりです。事務室は思っていたよりかなり狭く、集団面接を実施できるような環境じゃありませんでした。この時点で私の予想が間違っていると認識しなければならなかったのですが、第一線を離れていたためか、「まったく」、「全然」、「これっぽっちも」、気がつきませんでした。

小さな丸椅子に座るよう勧められて、簡単な挨拶の後、履歴書を渡します。

履歴書をひととおり読んで、店長さんが質問を開始します。店長さんの膝元に、チェックリストが有り、質問はその内容に沿って行われるようです。おちついた、ゆったりとした声で、丁寧語で話されたのには焦りました。さすが店長というか隙が全くありません。私の経験上、こういう人達から本音を引き出すのは至難の業です。

 

最初は社交辞令の「すばらしい経歴ですね」から始まり、「具体的に何曜日の何時から何時までが確実に働けるか」「土曜日、日曜日は、どうしてもダメなのか」「日本にはいつ頃まで居るのか」「ボリビアには定期的に行くのか」といった内容の質問が、丁寧でゆっくりとした言葉で質問されます。私が想定していた退職した理由なんか「まったく」聞かれません。

こちらは、政治、経済情勢等を絡めて、先のことは不透明だというニュアンスを醸し出しながらも、数ヶ月程度であれば、このくらいはできますという回答をしていきます。

 

ここで、初めて、私が当初予想していた複数人を対象に面接を実施しているという考えが誤りだと気づきました。店長さんとオーナーさんは、休日も含めて長く働いてくれる人を探しているのでした。(ちょっと考えれば、当たり前の話ですよね。せっかく仕事を覚えてもすぐに居なくなったのではえらい損失です。)

私としては、勉強のため、できるだけ多くの職場を経験したいと考えていたので、3ヶ月程度の短期を想定していましたし、履歴書にもそう記して(3〜6ヶ月間)おきました。これでは、ちょっと採用は望み薄です。誠実そうな店長さんとオーナーさんなので、少しの期間でもご一緒に仕事をしてみたかったのですが、仕方ありません。

 

チェックリストに基づく質問が終わったあと、こちらからの質問がないか聞かれます。私からはトラブルシューティングのマニュアルと、たばこの銘柄を覚えやすくするような取り組みがあるのか質問しましたが、トラブルはほとんど無く、たばこも分からないときは番号で指定してもらっているから大丈夫ですという回答がありました。

入ってすぐのアルバイトにベテラン並みの仕事をさせることは、リピーターの確保のためには重要ですが、ベテラン並みに働いてもらうためには、かなり工夫が必要ですし、在庫管理なんかも人の知恵が介入する部分を減らしていくようシステムを少し改良すれば、売り上げ増につながると思うのですが、その辺は、フランチャイズの場合どうなっているのだろうかと感じました。

 

今回は事前の予想が間違っていたので、途中、話の軌道修正ができず、面接の間、けっこう汗をかいていて、自分でも緊張しているのが分かりましたし、面接を終えて席を立つとき思わずふらついてしまいました。

次回は面接の回答をする際に、センテンスごとに間を入れてゆっくりと話してみようと思います。その間に二つから三つの想定ができれば、もう緊張することも無いでしょう。