haru_z1kのブログ

30年勤めた国家公務員を中途退職し、ボリビアで中山間地農業をやっていましたが、実家の事情で急きょ帰国しなければならない羽目に...。ボリビアには当分戻れそうにないので、これ以上ボケが進まないように、ニュースや生活の中から頭の体操をしていこうと考えています。

35人学級とイジメを考える。

昨日のNHKニュースに次のような記事が掲載されていました。

財務省 35人学級を40人に戻すべき

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公立小学校の35人学級は、入学直後にきめ細かな指導をするため、平成23年度から1年生の児童を対象に導入されています。
その効果について財務省が検証した結果、1年生とほかの学年を比べたいじめや不登校の発生割合は、導入前の5年間の平均で、いじめが10.6%、不登校が4.7%だったのに対し、導入後の2年間は、いじめが11.2%、不登校が4.5%となり、目立った改善がみられないとしています。
そのうえで、従来の40人学級に戻した場合、必要な教職員の数はおよそ4000人減り、国の負担はおよそ86億円減らせると試算しています。

〜〜(略)〜〜 

この制度ができたのが、私が日本に居なかった間で、35人学級になった経緯を知らないので、何とも言えないのですが、

①子供は幼ければ幼いほど他人の痛みというものを理解できません。それを、財務省のお偉いさん達は、小学一年生の学級だけを対象にして、ほんとうに効果が(すぐに)現れると思っているのでしょうか。

②私は2年前から大量のアニメや漫画を見てきましたが、イジメを下敷きにした物語の多さに驚いています。昨日の報道ステーションでも取り上げられていましたが、生徒が自殺して初めてイジメが明らかになるケースも多く、おそらく、表に出ている数値は氷山の一角で、無責任な教育委員会や教師達によって偽られた数値である可能性が高いと思います。

そもそも、日本の教育システムはひとりの先生が一定レベルの生徒を大量生産するために作られたもので、一定の割合ででる「落ちこぼれ」(ここでいう「落ちこぼれ」とは現在の教育制度に当てはめられない生徒のことで、優秀すぎて枠に収まらない子供も含みます。)が容認される構造になっています。それを補うために25人学級とか、20人学級にするというのであれば、理解できますが、財務省の役人は少子高齢化が進む中これからの日本を背負わなければならない「人材」というものを育てる気があるのかと疑ってしまいます。

確かに、無能な先生100人が1000人になっても、社会に出ても全く役に立たない事柄を無理矢理覚えさせたり、枠を作って枠にはまらない子供を「落ちこぼれ」とする教育制度が改善されない限り、イジメが無くなることはないでしょうが、50人に減らされれば、間違いなくイジメは増えます。ひとりの先生がケアできる「落ちこぼれ」数には限度があるからです。

農水省は全農林というバカな労働組合のおかげで、霞ヶ関に相当数の自分たちが所管する法令すらまともに読めない、努力も苦労もしたことがない輩が送り込まれていましたが、財務省も相当ひどい状態になっているようですね。