haru_z1kのブログ

30年勤めた国家公務員を中途退職し、ボリビアで中山間地農業をやっていましたが、実家の事情で急きょ帰国しなければならない羽目に...。ボリビアには当分戻れそうにないので、これ以上ボケが進まないように、ニュースや生活の中から頭の体操をしていこうと考えています。

新商品とリスクマネージメント(齢54からの就職活動)

先日、バイトに行ったら新商品「や○つき鶏」の試食品を店長が用意していてくれました。タイミングがタイミングだっただけに、先日のブログで、「本社社長の悪口(以下苦言と書きます)書いたせい?」なんて考えが、一瞬、頭の中をよぎりました。

しかし、バイト先のオーナーも店長も大変良い人達で、12月31日の夜勤の時は、売価1万円以上もするおせちを「食べてください。」と言っておいていってくれるような人達なので、たぶん、オーナーか店長のご配慮なのでしょう。(サンプル支給品という可能性もありますが、少なくとも私がバイト始めて5ヶ月間で新商品の試食は初めてです。)

それに前回書いたような本社社長への苦言は、業務上知り得た秘密に当たらないことさえ注意していれば、チェーン店や商標のイメージを損なう事例に当たらないことを確認していますので、誓約書にも引っかからず大丈夫です。

 

さて、

この商品については、すでに、各店舗向けに配信されている動画で確認していましたから、ピリ辛・にんにく味の鶏の唐揚げ・お酒のおつまみであるという認識は持っていました。

支給された試食品は、既に専用の袋に入れてあったのですが、離れていても匂う「にんにく臭」なので、さすがに接客中にはまずいだろうと考え、自宅に持って帰って試食させていただきました。

600Wの電子レンジで40秒ほど加熱して、「ひとくち」いただきましたが、鶏肉がぷりっとしていて、確かに「美味しい」と感じました。以前の黄金○○○のように。

最初のひとくちを食べた印象が「ペペロンチーノに良く合うかもしれない」だったので、残りを包丁で細かく刻んで、ゆでたパスタとエノキタケを大さじ一杯程度のOlive油で炒めたものに唐辛子を刻んだものを加え、さらに最後に醤油を少々加えて、醤油の焦げた匂いがし始めたらできあがりです。朝食(夜勤明けだった)にしてみましたが、いつもは、消費期限切れが近いベーコンか夕食の支度で余った豚肉を使うのですが、想像していたとおり、醤油味のパスタには、こちらの方が良く合っていると感じました。

 

ここのコンビニチェーンの鶏関係商品はヒットをつづけている「○○○○君」以外は、販売当初は「ホント」に美味しいのですが、先ほどの黄金○○○なんかは、クリスマスシーズン以降、明らかに味が落ちていてガッカリです。私は自分が「不味い」と感じている商品をお客さまに勧めるような不誠実なことは絶対にしませんから、今回も同じようなことにならないことを祈っています。

 

ここからは私の知識による一般論です。

鶏肉には一般的にブロイラー系の品種が使われるのですが、概ね40〜50日程度の肥育期間で成鶏として出荷されます。地鶏である名古屋コーチンの肥育期間が120〜150日以上と言われていますから、地鶏に比べて如何に短期間で太らされているか想像できるでしょう。

ほとんど知られていないのですが、日本では効率的に太らせるため、以前は飼料中に、飼養効率を高めるために、クロルテトラサイクリン(CTC)やオキシテトラサイクリン(OTC)という合成抗菌材や抗生物質等が使われていました。「以前は」と書いてあるのは、日本人の安全志向にあわせて、多くの飼料メーカーが、これらを飼料添加物の使用を控えるようになったからです。

これらの合成抗菌材や抗生物質はよほど多量に使用されない限り、鶏肉や鶏卵に残留することはありません(研究報告あり)。私は15年ほど前まで飼料中のこれらの添加物が表示通りに添加されているか試験していましたが、当時から、メーカーさん主体でこれらの「添加物」を控えることが研究されていました。

私が中国製の鶏肉を絶対に食べないようにしているのは、中国ではどの程度の飼料添加物が使用されているか不明なうえ、牛乳の販売単価をつり上げるために、乳幼児にとって毒物であるメラミンを平気で混入するような農家が、果たして単価が安い鶏肉にどの程度の気を配っているか、想像するだけでも恐ろしくなるからです。

急速に成長させた鶏肉には変なところに脂肪が入っていたり、鶏肉の特徴であるプリプリ感が失われているなど、食感や味覚に違和感を覚えさせるものが、少なくありません。私がボリビアで食べていたブロイラーは、このような「高価な」飼料添加物は一切使われていなかったので、特に敏感になっているのかもしれませんが、飼料添加物で急速に太らせたブロイラーの鶏肉を私は「不味い」と感じます。(あくまで感覚的なことで実験データがあるわけではありません。いつか、同じ品種の鶏を使って、添加物の有無が味覚に影響するかという実験を大々的にやってみたいですね。誰かスポンサーになってくれないかなぁ。)

 

先日、マクドナルドで問題となったのは鶏肉の加工会社ですが、中国人との取引では、①取引開始前に見せてもらったサンプルは立派なのに、本格的に輸入が始まると質が極端に悪くなったとか、②抜き取り検査をごまかすためにコンテナ入り口には、まともな原料または製品を置いているのに、コンテナの奥には品質の悪いものを置いておく、といったことが日常茶飯事です。そして、これは輸入業者からの伝聞だけでなく、私の経験でも確認されています。(公務員時代の経験なので、私には守秘義務が有りますが、マスコミに一部報道された事例があるので、暇な人は新聞検索してみて下さい。)

原料に異物(目的として添加されるもの以外のことを指して言います。病原性微生物なんかもそういう意味では異物ですね。)が混入しないようにすることは、リスクマネージメントの基本ですが、どのようなリスクがあるのか分析・認識し、実際に問題が表面化した際、どのように対応するのかということも、リスクマネージメントの基本です。

果たして、私が務めるコンビニチェーンの親会社にどの程度の危機意識があるのか、そして、どのようなリスクマネージメントを取っているのか、残念ながら単なるアルバイトであるクルーの私には全く判りません。

商品開発ばかりでなく、そのようなことにも気を配っていて欲しいものです。もし、なにか、問題がおこって、その対応を誤れば、ダメージは小売店である方が大きいのですから。

少なくとも私は、先日の鶏肉加工会社によるイメージダウンについて、大きく売り上げを落としたマクドナルドと対照的にファミマの対応を高く評価しています。

実は、そろそろバイトを始めて半年になりますし、今、産休を取っているクルーが職場復帰してきたら、日勤をやめて、私のバイトを週2日にしてもらい、ファミマで週3日のバイトをしてみようと考えています。