電子書籍アプリを比較する(Doly編)
Dolyはヨドバシカメラが販売する電子書籍のリーダーで、サービス開始は2015年3月からでした。
Dolyの詳しい仕様は下のリンクから確認できます。
https://www.yodobashi.com/ec/support/beginner/item/ebook-viewer/index.html
さすがヨドバシカメラというか、こんなマニアックな情報を公開しているとは驚きです。
実は、honto、Kinoppy、Dolyで使用されている辞書(ダウンロードして
使うもの)は共通の仕様になっていて、iOSでは特に購入する必要が無いのですが、アンドロイド端末では、該当する辞書がインストールされておらず、辞書引きはブラウザを通して検索するだけになっています。使える辞書アプリを知りたくていろいろと調べて見たのですが、「まったく」情報が見つからず、諦めていました。
Dolyが、シャープのザウルスとかで提供していたXMDF(ever-eXtending Mobile Document Format)電子書籍フォーマットで開発されているのなら、hontoやKinoppyもXMDFを基に開発されていると考えても差し支えないでしょう。
本棚の見た目や使える機能が随分と異なりますが・・・。
ひょっとしたら、シャープ系のスマホなら辞書を購入する必要はないのかもしれませんが、語学系の勉強をしたい人でandroid端末で電子書籍を活用したい方は、Kindle1択になってしまうようです。
さて、
無料で入手できる電子書籍『ナイツ&マジック』小説&コミック コラボ試し読み版を基に基本的操作を比べてみるシリーズのDoly編です。
私はKindleが一番使いやすいと思っているので Kindleと比較してどうなのかということを述べてみたいと思います。
使用する端末は、Apple iPad Air2とASUS Zenfone 4の2機種で、スクリーンショットで撮影した画面を説明に使用します。iPadとZenfoneでアプリの機能が違う場合は、その点についてはなるべく触れていきたいと思いますが、比較対象項目は電子書籍の最低限の基本機能である
① 文字の拡大縮小
② 行間の拡大縮小
③ ハイライト(マーカー)
④ 辞書
⑤ メモ
⑥ しおり(ブックマーク)
⑦ 画像の拡大縮小
の7項目で比較するアプリは、Kindle、honto、ebook japan、Kinoppy、Doly、DMM Booksの六つです。
☆ ☆ ☆
私はヨドバシ経由で家電を購入することが多いため、ポイントは貯まりやすいのですが、北九州市の自宅から一番近い店舗は、博多駅のヨドバシカメラであるため、交通費だけで往復で三千円以上必要です。
そのため、値段が安いものでポイント消化のために、電子書籍を購入することがあります。これから説明しますが、Dolyは文字の本を読むアプリとしては、あまり使い勝手が良いとは言えないアプリなので、①画像データを主体とした書籍で、②ポイント還元が無くても十二分に安いと思えるという書籍のみを購入することにしています。(全額をヨドバシポイントで支払うとポイントは還元されないので、コミックについては、Amazon、honto、ebook japan等で購入した方がお得です。)
具体的には「まっぷる」や「るるぶ」等の地図書籍で新刊が出る前の古いものは100円程度で販売されることがあり、同様に海外旅行用の書籍も100円程度で投げ売りされることが年に1、2回あります。
そのときに購入するようにしています。(^0^)
JTBパブリッシングの「るるぶ福岡 博多 天神'16」とか「ひとり歩きの会話集 フィリピン語」なんて全てのページが画像データのものをDolyで所有しています。
Dolyの文字拡大縮小機能ですが、12から72ポイントまで1段階ごとの変更が、メニュー画面以外、ピンチアウト、ピンチインで行えます。もっとも72ポイントなんて、1行当たり八文字しか表示(iPad Air2の大きい画面で)できないので、用途がまったくわかりません。
また、ダブルタップすると「拡大」され、もう一度ダブルタップすると更に拡大されていき、最大サイズまでいくと、もう一度ダブルタップすると二段階前のサイズになり、再びダブルタップで拡大するという悪魔的な仕様になっています。
電車やバスでスマホを使ってDolyで見ていたページをフリックしたらいきなり拡大。
ダブルタップと認識されるようで、「拡大確定」なため、サイズを戻すためには、つり革から手を離さなければならず、駅やバス停に停まるまで何も出来ません。
しかも、拡大された場所が呼んでいる場所と違うのでサイズを元に戻しても、ページ構成自体が変わっているので、どこを読んでいたが判らなくなってしまいます。
なんど心の中で「つかえね〜」と呟いたことか。
これが画像ページであれば、ダブルタップで「拡大」→「拡大」→「元のサイズ」の繰り返しとなるので、地図や4コマ漫画みたいな会話集(ひとり歩きの・・・)では、片手で操作でき、ものすごく便利です。(天神近辺のラーメン屋をバスで移動しながら探すのに重宝しました。周りが全部中国人のすし詰めのバスでしたから。余談ですが、博多港は、日本一中国からの客船が寄港する港だそうです。)
メニュー画面からの文字サイズの変更方法は、読書画面で画面中央付近を軽く一度だけタップし、表示されるフッターの一番右端にある設定ボタンをクリックします。
「設定画面」↓
一番上にある「表示文字サイズ」をクリックするとスタイラスバーが現れるので、大きさを調整します。
参考とする文字はスタイラスバーの上に表示されていますが、残念ながら実際の文章が見えないので、この画面から文字サイズを適正に調整するのは難しいと思います。
せめてルビをふった漢字を使うとかの工夫が必要でしょう。
行間も設定画面から変更ができますが、こちらも参考となる画像は、文字サイズが実際の文章と違うため、「まったく」使えません。
参考までに他の設定項目も表示しておきます。(私はデフォルトのままで使っています)
Kindleのハイライトは「マーカー」と呼ばれ、ブックマークは「しおり」と呼ばれています。両方ともメモを付すことは出来ません。また、「しおり」も一冊当たり6箇所までしか使えません。
マーカーを付けるのは、目的の文字の上を長押しし、拡大鏡が現れるので、範囲を指定します。
指を離すと、「色変更」「マーカー」「辞書検索」「ウェブ検索」「本文検索」という選択肢が範囲指定した文字の上部に表示されます。
色変更ボタンを押すと「ピンク」「赤」「青」「水色」「緑」「黄緑」「黄色」「灰色」の文字が現れるので、選択するとその色が表示されます。
全色を参考までに表示しておきます。
「マーカー」ボタンを押すと直前に指定していた色が自動的に選択されるので、マーカーは1色だけで良いという方には便利です。
「辞書検索」を選択するとhontoやKinoppyと同じ辞書が表示されます。(ダウンロード辞書。ダウンロードには時間がかかるのでWi-Fi接続時にダウンロードしておきます)
ダウンロード用辞書の種類は、「スーパー大辞林」「ウィズダム英和辞典」「ウィズダム和英辞典」「Apple用語事典」「New Oxford American Dictionary」「Oxford American Writer's Thesaurus」「Oxfoed Arabic Dictionary」「Oxford English Dictionary」「Oxford English Thesaurus」のほか、「イタリア語」「オランダ語」「スウェーデン語」「スペイン語」「タイ語」「デンマーク語」「ドイツ語」「トルコ語」「ノルウェー語」「ヒンディー語」「フランス語」「ヘブライ語」「ポルトガル語」「ロシア語」中国語」「韓国語」なと36種類です。(iPad内蔵辞書だと思います)
「ウェブ検索」を選択するとブラウザが立ち上がり、「本文検索」を選択すると同じ文字が記入されている場所を検索しますが、前後の1箇所ずつしか検索できません。
「しおり」は読書画面を一度だけタップして表示されるメニュー画面で、本文の中央で
ヘッダーの下に表示される「しおりを挟む」を選択することで、6つのしおりのうちひとつを選択できます。
選択した「しおり」と「マーカー」は「しおり一覧 目次」を選択することによって一覧表示でき、この一覧の左下に表示される「編集」ボタンを押すことによって、削除することが可能です。
「編集」↓
赤丸マイナス表示を押すと項目の右側に削除ボタンが表示されます。
ただし、削除は1項目ごとにしか行えません。
フッターにある「ライブラリ」を選択すると、デフォルトでは、最後に読んだ本の順に表示されますが、タイトル順や購入日順に変更可能です。
コレクションでは自分の定めたジャンル別に登録できます。
「コレクション」画面↓
画像の拡大方法をみてみます。
普通のページとして表示されている場合は、左右のタップまたはフリックによってページ送りができます。
ダブルタップすることによって、画面いっぱいにまで拡大されます。↓
画面の拡大モードかどうかの判断は、画面左上に「完了」の文字が出ているかいないかで判断できますが、そもそもページ送りが出来ないので、「完了」の文字を押すまでは、そのページ(画像)の中での移動(拡大)となります。
もう一度、画面中央付近でダブルクリックをします。拡大したい場所を中心にダブルクリックすれば、その場所を基点に拡大できます。
◎ ◎ ◎ スマホ部分開始 ◎ ◎ ◎
冒頭でも述べましたが、「辞書」は使えません。
◎ ◎ ◎ スマホ部分終了 ◎ ◎ ◎
最後に、
Amazonとヨドバシカメラは、クラブパナソニックみたいな販売促進用ポイントサイトから購入することはできません。
そのため、あまりお得感はないのですが、アプリの特徴を活かした利用方法を見つけると重宝します。
前述の「るるぶ」だと1日に回れる箇所はせいぜい3、4箇所。
6つ程度の「しおり」でも充分でした。