haru_z1kのブログ

30年勤めた国家公務員を中途退職し、ボリビアで中山間地農業をやっていましたが、実家の事情で急きょ帰国しなければならない羽目に...。ボリビアには当分戻れそうにないので、これ以上ボケが進まないように、ニュースや生活の中から頭の体操をしていこうと考えています。

電子書籍アプリを比較する(Kinoppy編)

www.kinokuniya.co.jp

電子書籍Kinoppy専用サイト

k-kinoppy.jp

無料で入手できる電子書籍ナイツ&マジック』小説&コミック コラボ試し読み版を基に基本的操作を比べてみるシリーズのKinoppy編です。

『ナイツ&マジック』小説&コミック コラボ試し読み版

『ナイツ&マジック』小説&コミック コラボ試し読み版

 

私はKindleが一番使いやすいと思っているので Kindleと比較してどうなのかということを述べてみたいと思います。

使用する端末は、Apple iPad Air2とASUS Zenfone 4の2機種で、スクリーンショットで撮影した画面を説明に使用します。iPadとZenfoneでアプリの機能が違う場合は、その点についてはなるべく触れていきたいと思いますが、比較対象項目は電子書籍の最低限の基本機能である

① 文字の拡大縮小

② 行間の拡大縮小

③ ハイライト(マーカー)

④ 辞書

⑤ メモ

⑥ しおり(ブックマーク)

⑦ 画像の拡大縮小

の7項目で比較するアプリは、Kindle、honto、ebook japan、Kinoppy、Doly、DMM Booksの六つです。

 

☆ ☆ ☆

Kinoppyは紀伊國屋書店が運営する電子書籍リーダーで、電子書籍がはやり始めた頃は出遅れ感が半端なかったのですが、どんどん改良されてきており、和書に関しては、Kindleと比較しても十二分の機能を備えた良いアプリだと思います。

これで洋書、特に無料のものが充実してくれば、Kindleを完全に超えるのですが・・・

また、非公式ですが、Kinoppyの開発スタッフがTwitterで情報提供していますので、併せて利用すると、トラブったときに顛末が原因なのか書店のサーバーが原因なのか悩まなくて済みます。(^0^)

twitter.com

 

因みに

ebook japanの電子書籍販売開始は2000年12月

hontoの電子書籍販売開始は、2001年3月(hontoは2010年11月から) 

Kindle電子書籍発売開始は2007年11月(日本国内は2012年10月)

であり、Kinoppyは2012年11月でした。

私は、化学の専門書の大部分は紀伊國屋書店で購入していたので、紀伊國屋電子書籍への取り組みが大幅に遅れたことにはガッカリだったのですが、最近の電子書籍の購入割合は、Kinoppyのものが約5割を占めています。

 

閑話休題

電子書籍が発売された当初は専用端末でないと読めない本も多く、Macユーザーで有り、iPodを常時携帯していた私は、MacOSiOSWindowsに対応したebook japanの電子書籍以外選択肢はありませんでした。(スマホは、NTT等のキャリヤの料金設定が高額だったため、ずっとガラケーを使っていました。)

そんなとき、AmazonからKindleが発売され、高解像度の専用端末が格安で発売されただけでなく、MacWindows、そしてiOSと矢継ぎ早にマルチ対応化したので、電子書籍用としてKindle端末を購入しました。

そして、Kinoppyは「電子書籍に端末選択の自由を。」とスローガンを掲げていたにもかかわらず、Kindle端末には、裏技を使ってもインストールできなかったため、私がスマホを使い始めるまでは全く眼中にありませんでした。

 

 

では、文字の拡大縮小機能からみていきましょう。

文字の拡大縮小は、ピンチアウト、ピンチインからも行えますが、他のアプリと違うところは、「確定」ボタンを押さないとダブルタップで容易に文字のサイズを戻すことが出来ることです。

なお、文字の大きさは1%単位で指定可能です。

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 ◎ ◎ ◎ スマホ部分開始 ◎ ◎ ◎

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この機能のおかげて揺れる電車やバスの中で電子書籍を読んでいて苛つくことはありません。

 ◎ ◎ ◎ スマホ部分終了 ◎ ◎ ◎

 

メニュー画面から操作するためには、読書画面で画面中央付近を軽くタップすると、ヘッダーとフッターが現れるので、フッターにあるAアイコンをクリックしてフォント等の変更画面を表示させます。

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 行間は「小」「標準」「大」の三種類から選択でき、フォントサイズは1%単位で変更可能です。フォントはデフォルトで「游明朝」が選択されており、スマホのアプリでもこの游明朝が選択できるので、そのまま使っています。

インストールされてあるフォントからも選択できるようで、iPadで選択できるフォントを表示させると次のようになります。

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Kindleでハイライトに相当する機能はKinoppyでは「マーク」と呼ばれ、ブックマークに相当する機能は、「しおり」と呼ばれています。

マークには最大で150文字のメモを付すことができますが、「しおり」にはメモを入れることは出来ません。

文字を選択するためには、その文字の上を長押しすると拡大鏡が現れ、指を離した後には指定された文字の先頭と末尾にバーが現れ、後で容易に指定範囲を変更することが可能です。

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指を離すと指定された文字の下に「辞書」「マーク」「線」「メモ」「・・・」の五つの選択ボタンが表示されるので、マークを押します。

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すると6色の丸印が現れるので、付けたい色を選択すれば、蛍光ペンで色つけしたような状態になります。

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Kinoppyは、それを即座に傍線に変更したりメモを付したりすることも可能で、確定した状態の文字を「軽くタップ」すると、その文字の上に「マーク」「線」「メモ」「削除」の4つの選択肢が現れます。

「マーク」を押すと色の変更が可能で、「線」を押すと傍線に、メモを押すと150文字まで入力可能な画面に切り替わります。

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辞書はダウンロードして使うのですが、hontoと全く同じ辞書が使われるので、hontoでダウンロードしている場合は、再度ダウンロードする必要はありません。

因みにダウンロード用辞書の種類は、「スーパー大辞林」「ウィズダム英和辞典」「ウィズダム和英辞典」「Apple用語事典」「New Oxford American Dictionary」「Oxford American Writer's Thesaurus」「Oxfoed Arabic Dictionary」「Oxford English Dictionary」「Oxford English Thesaurus」のほか、「イタリア語」「オランダ語」「スウェーデン語」「スペイン語」「タイ語」「デンマーク語」「ドイツ語」「トルコ語」「ノルウェー語」「ヒンディー語」「フランス語」「ヘブライ語」「ポルトガル語」「ロシア語」中国語」「韓国語」なと36種類です。(ダウンロードには時間がかかるので、WiFi接続時のダウンロードをお勧めします。)

ちなみに「稜線」部分の辞書をひくと、ダウンロードされている辞書から自動的に該当項目が選択されます。日本語を外国語に変換できる辞書は唯一「ウィズダム和英辞典」だけなのでスペイン語等の対訳は表示されません。(管理ボタンを押すと辞書をダウンロードする画面に変わります。)

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文字を選択した状態で下部に表示される選択ボタンのうち一番右にある「・・・」ボタンは、「書籍内検索」「Wikipedia検索」「Google検索」「コピー」で、Wikipedia検索とグーグル検索を選択すると自動的に別画面のブラウザが表示されます。

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フッターは二段構えになっていて、

上段には5つのアイコンが並んでいて、左から「本の詳細情報」「行間・フォント」「背景色と照明」「ページ送り方法と縦書き・横書き等」「ヘッダ・サイドメニュー等」の変更が可能になっています。

下段は、「ページ一覧」が表示できる四角4つが田の字型に並んだアイコンと「しおり」を付けたり外したりできるしおり(ブックマーク)状のアイコンの二種類が有ります。しおりを付すときはしおり状のアイコンの中央に+があり、しおりを外すときは−が表示されているだけで、他の電子書籍のように読書画面から「しおり」があるかどうかの確認は出来ません。

 

フッターの一番右側にある横開きの本にブックマークが付いたようなアイコンをクリックするとこの本の詳細情報が表示されます。

目次、しおり、マークがページ順に表示され、ここで削除を行うことも可能です。

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「しおり」または「マーク」の項目をどれでも構わないので長押しすると、全ての項目の左側に赤丸でマイナスが表示されたアイコンが表示されます。

そのマイナスアイコンをクリックすると項目右側に「削除」ボタンが現れ、簡単に削除できます。一括削除は出来ませんが、ひとつひとつ内容を確認してから削除する方が間違えなくて良いので、この方式はこの方式で使い勝手が良いです。

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「背景色と照明」のメニュー画面です。

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「ページ送り方法と縦書き・横書き等」のメニュー画面です。

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「ヘッダ・サイドメニュー等」のメニュー画面です。

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フッター下段のページ一覧等表示メニューのうち、「しおり」と「マーク」の部分をそれぞれ選択した場合の画面は次の通りです。読書画面では映っていない「しおり」が表示されているのは愛嬌ですね。

 

「しおり」選択画面

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「マーク」選択画面

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洋書や専門書でわからない単語を片っ端からマークして後で訳したり注釈を付すという作業がこのページで一気に行うことが出来ます。

 

特筆すべき処は文字だろうが画像だろうが、「ダブルタップ」で拡大、もう一度「ダブルタップ」で縮小という処でしょうか。しかもダブルタップした位置を中心に拡大が行われるので、文字でも地図でも、大きくして見たい場所が瞬時に変更可能です。 

 

見開き画面(Kindleでは画像画面は1ページとして表示されるため、右側の図だけで1ページとして表示される)

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画面中央(数値の1の右側)をダブルタップしたときの画面

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 ◎ ◎ ◎ スマホ部分開始 ◎ ◎ ◎

スマホでは選べるフォントが「游明朝Pr6N M」「游ゴシックPr6N M」「IPAex明朝」「IPAexゴシック」の四種類になるところとダウンロード辞書が使えないこと以外、機能は同じですが、操作方法が若干異なるところがあります。

まず、文字の選択は長押ししてそのまま指を移動させるのですが、拡大鏡は現れません。そのため、どの地点から始まってどの地点で終わるのか判らないのですが、選択した文字の右側に巨大な範囲指定変更用バーが表示されるので、小さな文字画面でも苦になりません。

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範囲指定が終わり、画面右下の鉛筆アイコンをクリックすると、「マークを登録する」「検索する」「コピーする」の3つの選択肢が現れます。

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「マークを登録する」を選択するとメモ、マーク、傍線を一度に選択できる画面が表示されます。

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この画面でコメントを入力し6色から色を選択し、

白抜きAを選択してOKすれば、コメント付きマークが、

アンダーライン付きAを選択してOKすれば、コメント付き傍線を

簡単に登録できます。

 

「検索をする」を選択すると、「この本の中を検索」「Googleで検索」「Wikipediaで検索」「アプリで検索」が選択できます。

Googleで検索とWikipediaで検索を選択するとブラウザが起動し、アプリで検索を選択するとメール、Twitter、連絡先等の役に立たないアプリが候補として表示されます。

試しにGoogle Playから無料の国語辞書、和英辞書等をダウンロードしてみましたが、使用できるアプリ候補の一覧には表示されませんでした。

将来、アンドロイドがiOSのように辞書を内包するようになれば、使える機能なのかもしれません。

◎ ◎ ◎ スマホ部分終了 ◎ ◎ ◎

 

Kinoppyは、iPadiOS)であれば、辞書も豊富に扱えるので、洋書(語学書)や専門書でも、ある程度は対応できます。「ある程度」と書いたのは、語学を学ぶためにメモ入れしたり、用語について歴史的背景を注釈として加えたりすると150文字では不足なためです。

 

私は中学生の頃まで教科書・参考書には、蛍光ペンで覚えなければならない「単語」にマーカーを入れ、勘違いしそうな「用語」や「表現」にはアンダーラインまたは傍線を付けるというやり方で勉強していました。比較的長い部分は線で済ませておかないと、全体がゴテゴテしすぎてどこがホントに重要なのか判らなくなるためです。

マークと線がそれぞれ6色で12種類ものやり方があるのですから、工夫次第で、生涯利用し続けることができる本になるかもしれません。

 

高専に進学してからは、本は「専門書」でしたから、重要でない部分を探す方が難しく、ノートの上部には対応する専門書のページ番号が書かれており、それ以降数ページものノートにびっしりと検討項目と内容が書かれていました。つまり、本1ページに対してノートは数ページ書かれているということです。本の余白にさえ、0.3mmのシャープペンで小さな文字が書き込まれていました。

そのため、個人的にはメモが広くとれるものの方が良く見えるのですが、ここは個人の好みが分かれるところでしょう。 

 

最後に、

紀伊國屋ですが、毎週末になると25%か30%のポイント還元が付きます。

殆ど値引きが無い新刊にも適応されるので、比較調査してみるとKinoppyが最安となるケースが多いです。

ポイントの有効期間は、一年間です。

2週間前に600円の新刊を購入して現在150ポイント貯まっているとします。

月曜日に欲しい600円の新刊が出たので、週末まで待ってKinoppyで150ポイントを使って450円で購入できたうえ150ポイント新たに得ることが出来ます。(全額ポイントで購入した場合はポイントが付与されるかどうか判りません。Amazonの場合は全額Amazonポイントで支払うと新たなポイントは付かないようです。hontoは期間限定のポイントが多いのでなるべく早くポイントを消化する必要がありますが、ebook japanの場合は、金額の一部だけでもポイントを使って購入すると、新たなポイントは付かないので、なるべく貯めて全額をポイントで支払った方がお得です。)

また、大手出版社だけあってキャンペーンの種類も豊富なので、滅多に安くならない本が格安で入手できることもあります。

 

例えば、2019/1/19〜2019/1/31まで開催されているキャンペーンに「チチカカコヘ」というのがあります。今年で5回目ですが、「ちくま学芸文庫」「中公文庫」「角川ソフィア文庫」「河出文庫」「講談社学術文庫」「平凡社ライブラリー」という学術出版社6社の編集長が本気で推す教養書フェアで、各社選りすぐりのタイトルが期間内はポイント40倍というものです。

 

AmazonKindle)、honto、ebook japanでも同様のキャンペーンを開催していますが、キャンペーンの内容は、最大30%OFFまたは20%ポイント還元というもので、紀伊國屋が一番還元率が高いですが、まとめ買いや一冊千円以上する高額な本を買うのなら、20%offのクーポンが利用できるhontoが一番安いということになりますね。

 

iwanttobuy.hatenablog.com

 

 

追 記

紀伊國屋電子書籍を購入する際、少しだけお得になる裏技?があります。

mallcoin-club.panasonic.jp

Panasonic製品(2007年以降製造されたもの)ユーザーであれば、クラブ・パナソニック経由で購入すれば、購入金額の2.7%分がコイン(1コイン=1円)として還元されます。