コロナに踊る(情報リテラシー)
シャープのマスクは結局、私も購入できませんでした。サーバーダウンでは仕方がないのですが、私は自分の持つマスクの在庫だけでも5月一杯は十分に過ごせるので、緊急性を要するものではないとしてすぐに諦めたからです。
昨日は夜勤明けで、散髪屋が開店するまでの時間を、席の間隔が十分に確保されている黒崎のモスバーガーで朝食を摂って潰した後、1ヶ月半ほど野放しにしていて鬱陶しくなった私の白髪を刈りに行って帰宅したら、死んだように眠ってしまいました。
今日は天気が良かったので早朝から洗濯してからラインをみると友人がシャープのマスク抽選販売に応募したとのラインが入っていました。
倍率はなんと120倍。
マスクが市場から消えて3ヶ月になろうとしているのに相変わらずの状況に呆れてしまいました。
私は途上国に知り合いが多くいますが、日本と違い、マスクの購入や外出には制限が付いていて、その制限はID card(日本のマイナンバー)に紐付けられているため、マスクや消毒液の不足はおこっていないそうです。
ただ、貯蓄という習慣を持たない国民性から、手持ちの現金が尽きて、コロナより餓死が問題になるのは時間の問題だと言っていました。因みに食糧輸出国であったため、市場に食糧は溢れ値崩れを起こしていて、人参が1kgで約45円だそうですから、「政府が借金してでも食糧を供給すれば良いのでは」と考えてしまうのですが、癒着と賄賂が横行しているため、末端というか弱者には手をさしのべるつもりはないようです。
そういえばトランプ大統領が「拠出金を止める」とWHOを非難していたことを思い出しました。
私がちょうどFAO(国連食糧農業機関)の個別専門家として活動していたときにも、アメリカは国連の腐敗を理由に拠出金を止めていたことを思い出しました。
まぁ私は実際に当時壊滅的に腐敗していた「実態」を目にしたので、今回のことも、あながち嘘ではないのかもとも思いましたが、トランプ大統領が自分の失態を隠すために外に目を逸らそうとしているという追求があることにも納得がいきます。
そこで、WHOのホームページを再度確認してみると色々と見えてくることがありました。まず、2月中旬に検索した際には無かったコロナの特設サイトが出来ていました。
Coronavirus disease (COVID-2019) situation reports
この経緯をみてみるとコロナの情報が中国からWHOに報告があったのが12月31日であるにもかかわらず、レポートが作成されているのが1月21日であったことが判りました。
再三にわたって事務総長自らがパンデミックでは無いと言っていましたから、緊急性を認識したのがかなり遅かったことがこのことから判ります。
私がテレアポセンターを退職する決定打となった無自覚症状者の件ですが、正式には「無症状病原体保有者」というらしく、私がニュースで認識したのが、2月中旬でしたが、厚労省は1月下旬には既に報道発表していたことが判りました。
SARS(Severe acute respiratory syndrome重症急性呼吸器症候群)やMARS(Middle East respiratory syndrome中東呼吸器症候群)など高病原性コロナウイルスは致死率が高く、感染者の6割が死んでしまうというような状況では、国家的な情報隠蔽がされていない限り、全世界で死者数百万人というスペイン風邪のような大流行は、おこりにくいのですが、無症状病原体保有者が社会生活で一定数確認されれば、パンデミックは時間の問題で、このあと、変異の方向性によっては、大量の死者が出る可能性が高いのです。
食の安全や検疫業務に携わったことがある人なら技術的なことは説明しなくても解ると思いますが、ものすごく解りやすくウイルスの実態を説明した本があるので、紹介しておきます。是非、読んでみて下さい。専門家が解りやすく書いてくれているので、私のブログよりはよっぽど信用がおけると思いますよ。(コロナウイルスの構造と毒性と病原性の違いがよく判ります。)
私の昔からの理解では怖いのが無症状病原体保有者の存在で、インフルエンザのようなワクチンが開発されるまで数年かかるという実態を考慮すれば、感染力が強い病原菌で致死率があるていど高ければ、拡大は極力避けるべきで、いつ緊急事態宣言をだすかということは重要です。
中国の春節による大型連休が1月24日からだったことを考えると、SARSの時に情報隠蔽した中国政府には自重をして欲しかった気もしますが、12月31日に中国で発生した集団感染の最初の死者は、1月11日(朝日新聞)で、致死率が高いかどうかハッキリしない時期に、中国政府が国民の行動に制限を設けるのは難しかったと思います。
少なくとも日本では未だに県外移動の制限すらかかっていませんから。
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話は少しずれるのですが、海外に流入する中国人数はある程度予測が立っていました。
単純に中国政府がアメリカのいうとおり事実を隠蔽していたとすれば日本が一番被害が大きかったに違いありませんから、FOXニュースで言うような隠蔽があったかどうかは疑問です。
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1月30日にWHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を発令します。
厚労省の報道発表資料でも確認できますが、この宣言は、既に入国制限や隔離政策を実施していた日本にとっては、『現状を追認』する程度の意味しか持っていませんでした。
結局、WHOがパンデミックを宣言するのは3月12日ですが、世界100ヶ国以上、確認済感染者12万人以上、死者4千人以上という未曾有の事態に直面していても、事務局長はcontrollable(制御可能)とふざけた宣言(文書有り↓)をしています。
WHOのTedros Adhanom Ghebreyesus事務局長は4月27日にインターネットを通して、世界はWHOの提言に耳を傾けるべきだったという荒唐無稽な記者会見をしていますが、彼の危機意識の欠乏があったことは、皮肉にもWHOのホームページからでも明らかです。
さて、ここでトランプ大統領がWHOを非難している根拠の中に台湾からの情報を意図的に無視したというのがあります。
12月31日の時点で台湾は人から人への感染を確認し、WHOに報告していたというのです。
これが本当であれば、WHOが政治的思惑から、トランプ大統領が言うように、世界的な危機状況に貶めた犯人だといわれても仕方が無いと思います。
【2020/5/6追記】
事実はどうなのかは判りませんが、アメリカの研究でコロナウイルスの病原体保有者は、確認感染者の50倍で、日本でも10倍は存在するといわれています。
私が住んでいる北九州市では先週末くらいから危機感が薄れてきたのか、スーバーや公共交通機関に人が戻ってきました。
遅まきながら私がバイトに入っているガソリンスタンドでも、レンタカーの応対机の前に透明なビニールシートで衝立が設置されましたし、手すりや給油ノズルを30分おきにアルコール消毒をするようになりました。
政府でも推奨する対策は次の通りです。
個人的に途上国での経験から手洗いやうがいは習慣化しているのですが、このホームページに記載されていない事項で重要視していることがあります。
それは「お金」の取り扱いです。
目や鼻の粘膜からウイルス感染することが知られていて手すりなどには慎重になる人が多いのに、お金を触った後、平気でその手でものを食べ目を擦っていても平気な人が多いのです。
お金は汚いものだと認識が必要だとおもうのですが如何でしょうか?
さて、各国での感染確認者数、回復者数、死者数は今日現在で次表の通りです。
(データはGoogleで調べました。)
中国、韓国、台湾では封じ込めが成功しつつあるというニュースを見ていたので、納得ですが、オーストラリアやドイツでの封じ込めは驚きでした。
オーストラリアでの回復者数が多いのは、ハッキリ言って不明です。3月には夏日に際して大勢の人がビーチに繰り出しているニュースが流れたり、買い占めがおこっていたりと決して政府の対策が上手くいっているようなニュースは流れていませんでしたが、概ね今の日本と同様な対策は取っていたようです。
ドイツでは八年前から対策をしていたという記事が見つかりました。
これは日本の官僚や政治家には是非参考にしてもらいたいものです。
私が農水省に入省した1980年には、公務員たるもの常に最悪を想定して対策を立てろと先輩がいました。しかし、厚労省にはそんな人間が存在しなかったのか、旧年金事務所では組合主導の腐敗と怠惰が進み「消えた年金問題」を生じさせ、2011年には経産省(原子力安全委員会)で放射能汚染を隠蔽し、阪神・淡路大震災の犠牲を無視して「想定外」という恥知らずな言葉を連発しました。
そして、今回はSARSもMARSの経験も活かしていない対応です。
マスコミは安倍政権を批判していますが、政権に適切な政策提案を行うのは優秀な官僚組織があってのことだと思います。不断の思考、ブレインストーミング無くして良い政策は立案されません。政治家は官僚が提示した複数の政策案から最も適切だと判断した政策を採用するか自分が適切だと信じる方向に政策を誘導する指示を官僚にだせば良いと思います。
因みに今回、10万円配付を決めたことを私は高く評価しています。前回の30万円案は、基準が複雑で、「コレどうやって確認するつもりだ?成りすましの蛮人がお金を得てホントに困ってる人に届かないぞ」と思っていたからで、住基台帳による本人確認と認証にマイナンバーカードを利用するやり方は理にかなっているからです。
ホントに困っている人に早急に手を差し伸べるためには確実な方法です。
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【閑話休題】
ところが、私が先日購入したお財布携帯(スマホ)が、マイナンバーに対応しておらず、急きょ、ビッグカメラの通販でICカードリーダーを購入する羽目になり、しかも配給が5月下旬になりそうだと聞いて、かなりガッカリしました。
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たまたま付けた民放で元厚労省官僚だったという自称専門家が自説をぶっていました。
小切手を配れば良いと・・・
『小切手って銀行窓口に行って換金しないといけないんだけど、コイツ銀行窓口を新たなクラスター源として日本を滅亡させる気だな』
厚労省が上も下も腐っている例を確認した瞬間でした。