続報:デング熱は代々木公園
新たに20代の男女ふたりの感染が確認されたことから、感染源とみられる代々木公園で消毒が行われました。ウイルスを保持している蚊は発見されていないそうですが、東京都の迅速な対応は素晴らしいと思います。デング熱に限らず、今、話題となっているエボラ出血熱等伝染性の高い病気が国内に入ってきたとき初期の対応が極めて重要です。行政の立場にある者は常に最悪を想定して、予断なく迅速に対応する必要があります。今回のことを教訓に国際港がある地域はもちろんのこと、他の地方自治体も対岸の火事とせず、しっかりとした対応を準備していて欲しいと思います。
私は蚊や感染症の専門知識は全くないので少し調べてみました。ネットから拾い出したデータなので数値(日数)は、あまり信用しないで下さい。
① 蚊は一度吸血行為に及んでしまえば産卵が終わるまでの3日間程度は、吸血しない。
② 吸血によって感染した蚊が蚊の唾液にウイルスを保持することができるようになるまで蚊の体内でウイルスが増殖するのに8日間かかる。
③ 卵から次世代にはウイルスは伝搬しない。
④ 成虫の活動期間はおよそ30日間である。
⑤ 種としての活動期間は10月くらいまでである。
写真(国立感染症研究所) 衛生昆虫写真館(新館)
(株)環境コントロールセンター ヒトスジシマカ駆除の詳しい情報です。
まとめると、
① デング熱に感染している人から吸血した蚊が、他の人に感染させる力を持つようになるまで十日間程度かかる。
② 感染力を持つ蚊は産卵等によって増殖しない。
③ 従って、デング熱感染者が増えない限り、日本国内での爆発的感染拡大には繋がらない。
今回、感染が確認された3人は同じ大学のサークルで30人ほどで代々木公園でダンスの練習をしていたそうです。これはあくまで想像ですが、3人は既に感染性を有している同じ蚊に刺されたのではないでしょうか。
こちらが動いていると、蚊は少しだけ止まって刺し、すぐに離れ、再び近寄ってきます。ダンスの練習中で近くに人が多く居たので、媒体である蚊は、獲物を物色してるうちに3人を刺した。なんとなくそんな気がします。
野外で活動するときは虫よけ剤が有効です。私は、ボリビアの中山間地で作業していたので蚊には随分と悩まされました。もっとも有効なのは乳液タイプの虫除けクリームで、肌に直接塗布します。ただ、向こうの蚊はTシャツやGパンの上からも攻撃してくるので、林に入るときは虫除けスプレーで服の上からも塗布しておきます。日中は50℃を超えることもありますので、大量の汗をかきますが、それでも、1時間程度は威力を発揮してくれました。
参考までに日本国内で販売されている製品を紹介しておきます。
有効成分:ディート5%で、個人的にはかなり効果があると思っています。産卵直後の蚊は吸血欲が強いとヤフー知恵袋に書いてありましたが、水場近くの蚊は確かにどう猛です。携帯用の虫よけグッズ(腰に下げる物や腕に付ける物)は、水場近くでは、まったく効果がありません。虫よけクリームを使用していると、ふだん、あまり近づいてこない蚊でも、水場の近くでは肌に止まるのですが、刺さずに離れていきます。
子供用です。有効成分は同じなのに値段が5倍以上するので「ぼったくり」という気もしますが、わざわざ「子供用」を作っているので肌の弱い人向きかもしれません。
転ばぬ先の杖ではありませんが、感染性の高い病気が入ってきてから対応の準備をしても遅いと思います。個人としても普段から情報の収集には努めておきたいものです。